ニューヨーク市の学校給食メニュー、金曜日はヴィーガン仕様に!

ひよこ豆のラップサンドやベジタコスがニューヨーク市の公立学校の生徒たちのメニューになる。全米最大の学区が学校の食堂において「ヴィーガン・フライデー」を実施する。

 この動きは、同市の新市長であるEric Adams氏が推し進めたもので、同氏はプラントベースの食生活を実践・推進し、そのおかげで健康状態が改善されたと評価している。Adams氏は「週末にグリルで何を焼くかまでは指図できない。しかし、刑務所や病院、そして最も重要なことだが、学校の医療危機を助長するようなことはあってはならないので、より健康的な方向に進みたいと思う。」とWNBC-TVのインタビューに答えた。

 市内の全ての公立学校では、すでに毎日ヴィーガン食の選択が可能になっているが、今後は毎週金曜日、昼食はヴィーガン食になる。市教育局によると、生徒はこれまで通りヴィーガン以外の選択肢もリクエストでき、牛乳、ピーナッツバターとジェリーのサンドイッチ、フムス、プレッツェルは常に用意されているということだ。

 約93万8000人の生徒がいるニューヨーク市の公立学校では、2019年からミートレス・マンデー、4月からミートレス・フライデーを実施している。学校栄養プログラムや労働者を代表する業界団体「School Nutrition Association」の2018年の調査によると、全米では14%の学区がヴィーガン食、56%がベジタリアン食を少なくとも1校で提供している。全米の他の地区でニューヨーク市の学校のように週に1日ヴィーガンにする計画があるかどうかは不明だ

 ニューヨーク市の学校は、ヴィーガン食は少人数の生徒によってテストされ、承認されているとしている。メニューには、トルティーヤとサルサが入った「ヴィーガン・ベジ・タコス」にブロッコリーを添え、つけ合わせにニンジンとレモンのサラダが添えられていたものや、米やパスタと一緒に食べる地中海のひよこ豆料理黒豆とオオバコのライスボウルなどがある。

 元ニューヨーク市警のAdams氏は、ジャンクフードの多い生活からプラントベースの食事に切り替え、糖尿病を克服したと語っている。彼はその食事療法について “Healthy at Last” という本を書いた。2019年に市が引用したデータによると、幼稚園から8年生までのニューヨーク市の公立学校の子どもたちの40%近くが太りすぎか肥満だったそうだ。

 コーネル大学栄養科学部門の准教授で、全米学校給食プログラムの栄養基準の策定に携わったAngela Odoms-Young氏は、ニューヨーク市の学校でのシフトは “革新的で刺激的 “だと語る。Odoms-Young氏は、プラントベースの食事を追加することで、生徒が推奨される1日5皿の果物や野菜を確実に摂取し、普段食べないような食品に触れ、生涯続く健康的な習慣を強化することができると述べている。また、野菜を食べることに抵抗があるという子供たちの考えを払拭することができるとも述べている。「ブロッコリーだけでなくてもいいのだ。特に、いろいろな方法で調理されたものであれば、子供たちは喜んで食べるだろう。」とOdoms-Young氏は言う。

 

まとめ

 筆者は給食が大好きで、毎日献立を確認してその日のメニューを暗記しているほどだった。給食を卒業してからも、お気に入りだったメニューが恋しくなり、自分で作ってみたりする。そんな経験もあり、学校給食は子どもたちに大きな影響を与えると考えている。子どもの頃から野菜や果物、豆類などで構成された栄養たっぷりの給食を食べ、そのような食事をすることが習慣化されたら、大人になっても続くのではないかと思う。今回ご紹介したニューヨークのヴィーガン給食は、強制はせず、しかし自然とプラントベースの食事を取り入れることができる仕組みになっていて、日本でも早くそのような仕組みが整ってほしいと思った。

参考サイト

https://abcnews.go.com/US/wireStory/york-city-school-lunch-menu-vegan-fridays-82675637

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