KFCタイ、ヴィーガンフライドチキンの販売スタート
|KFCは植物性食品の選択肢を広げるために、タイで肉不使用のヴィーガンフライドチキンを発売した。タイの代替肉ブランド「ミート・ゼロ」との提携により、KFCはタイ国内のグリーンストア(水やエネルギーの使用量を削減する機能やリサイクルを導入した店舗)で100%植物性のフライドチキンの提供を開始し、今後数ヶ月のうちに販売店舗を拡大する予定とのことだ。
目次
1. KFCタイ、植物性チキンの販売を開始
KFCタイは、グリーンストアの2店舗で植物性フライドチキンを発売した。「植物性チキンポップ」と「植物性チキンポップ入りスパイシーライスボウル」が2店舗で6種類のセットにて提供される。使用される代替肉は、バンコクに本社を置く食品大手CPF社が立ち上げた植物性代替肉ブランド「ミート・ゼロ」のものだ。
2. 新規顧客の開拓
KFCタイによると、今回の植物性メニューの追加は近年のファーストフードチェーンの潮流であるフレキシタリアンやビーガンの顧客を開拓する動きの1つとのことだ。
市場調査企業ミンテル社の2020年6月の調査データによると、タイの都市部の消費者は半数以上が肉の消費量を減らしたいと考えており、そのうち45%は厳密なベジタリアンやビーガンの食生活を目指しているという。
今回の新商品について、KFCタイは「健康や、持続可能な消費に関心の高い新しい世代を取り込むことが目的だ」と述べ、ミート・ゼロと協力してタイのローカル市場に合わせた代替肉料理を一般消費者に示す形となった。
また、Yum Brands社(ケンタッキーやピザハットを展開するファーストフードレストラン企業)のタイ・ジェネラルマネージャーは、「お客さんは自分が食べている鶏肉が、植物から作られていることに気づかないでしょう」と語る。
現在、植物性チキンのメニューはKFCタイのグリーンストア2店舗のみで提供されているが、KFCタイは将来的により多くの店舗で提供することを示唆している。
タイ国内では、KFCのライバルであるバーガーキングも植物由来のワッパーを販売している。そして、その代替肉は日本のバーガーキングで提供されている植物性パティと同じ、オーストラリアの代替肉企業v2food社のものである。
3. KFCの代替肉導入
KFCタイの植物性食品の拡大は、ファーストフードチェーンの世界的な代替タンパクへの移行の流れに沿うもので、消費者意識の高まりに対応するためのものである。
最近ではKFCはシンガポールで肉を使わないハンバーガーを発売し、中国ではヴィーガン・チキンナゲットの展開、ロシアでは培養肉によるチキンナゲットの開発にも取り組んでいる。
また、大きな動きとしてヤム・ブランズ社とビヨンド・ミート社のグローバルパートナーシップがある。この2社は150カ国で5万店以上のレストランを展開するファーストフードチェーンに向けて、植物性タンパク質を使った新しいメニューを共同で開発する予定だ。
参考サイト:https://www.greenqueen.com.hk/vegan-fried-chicken-kfc-thailand/
食べることが大好きです。代替肉は2015年にモスのソイパティで初めて食べて以来色々な商品を食べています。代替肉を食べたことがない人にもよく伝わる実食レビューやその他情報をお届けしていきます!