アメリカで130万枚のヴィーガンベーコンを販売したHooray Foods、カナダ進出へ
|アメリカのHooray Foods社がヴィーガンベーコンの展開をカナダの180店舗で開始した。
目次
1. Hooray Foodsがカナダ進出
2. 植物性ベーコンの販売拡大の背景
3. その他植物性ベーコンメーカー
1. Hooray Foodsがカナダ進出
サンフランシスコを拠点とするヴィーガン食品ブランドHooray Foodsは、カナダに商品を拡大している。動物由来のベーコンのような見た目、調理法、味を持つ同ブランドの革新的なヴィーガンベーコンは、オンタリオ州とブリティッシュコロンビア州にあるカナダの食料品チェーンSobeys、Safeway、Thrifty Foodsの180店舗に展開されている。
Hooray Foodsの創業者Sri Artham氏はカナダ出身で、環境に悪影響を及ぼす畜産業に取り組むため、ベーコンをはじめとする植物由来の豚肉製品を開発するためにこの会社を立ち上げた。現在、全米の農場では7,500万頭の豚が飼育されており、米国では畜産業に次いで2番目に大きな温室効果ガスの発生源となっている。
Hooray Foodsの植物性ベーコンは、同社の中で唯一、植物性の商品である。ココナッツオイル、米粉、タピオカ澱粉、くん液、うま味調味料、メープルシロップ、食塩、濃縮ビートジュースから作られている。このベーコンはHooray Foods社のカプセル化プロセスによって20%の脂肪分を含み、本物のベーコンやその他肉類のコク、脂肪感を再現することで代替肉製品にジューシーな食感を与えている。味の特徴は、うま味、塩味、スモーキーさに加えて、ほのかな甘味があることだ。
2020年11月、Hooray Foodsは全米300カ所のWhole Foods Marketで販売を開始し、さらに販売店舗を拡大し続けている。また、Whole Foods Market以外にも、サンフランシスコにある個人経営の小売店やビーガンマーケット、小さなカフェなどでも同社の植物性ベーコンが販売されている。
また、同社は2021年6月にシードラウンドで200万ドル(約2億2000万円)を調達し、資金調達額は合計約400万ドル(約4億4000万円)となっている。調達した資金は既存の代替ベーコンの改良に加え、新たな代替肉製品の開発に充てられている。また、生産能力を拡大し、全国の小売店や食料品チェーンに製品を展開する。
2. 植物性ベーコンの販売拡大の背景
ベーコンを食べることをやめて、植物性の代替品に変えたいと思う人々の背景には、倫理観、環境問題、健康リスク等、様々な理由が挙げられる。ベーコンは加工肉であり、特定のガンや糖尿病のリスクを高めるとされる硝酸塩を含んでいる。また、豚肉は植物性食材に比べて、生産過程における二酸化炭素の排出量が多く、豚は不衛生で、動物福祉の概念を度外視した環境で飼育されている可能性が高い。
3. その他植物性ベーコンメーカー
Prime Roots社は植物由来のベーコンを製造するもうひとつのスタートアップで、主な原材料に菌糸体を使用している。フードテックメディア「THE SPOON」の記者の一人はPrime Roots社の新しいベーコンのフレーバー(メープル、ブラックペッパー、シラチャ)を試し、美味しいと感じたという。
また、イギリスのTHIS社はエンドウ豆のタンパク質と大豆から植物性ベーコン(およびその他の代替肉)を製造している。
参考サイト:
https://thespoon.tech/alternative-meat-start-up-hooray-foods-raises-2m-in-seed-round/
https://vegnews.com/2021/11/vegan-bacon-strips-hooray-foods
食べることが大好きです。代替肉は2015年にモスのソイパティで初めて食べて以来色々な商品を食べています。代替肉を食べたことがない人にもよく伝わる実食レビューやその他情報をお届けしていきます!