YUMGO(ユンゴ)、フランス発の植物性代替卵の正体
|フランス国内に17店舗、国内に2店舗を展開するパリ発の本格派ブーランジェリー・パティスリーのメゾン ランドゥメンヌの新店舗が2021年3月に新宿伊勢丹にオープンした。今回の話題の主役であるフランスのスタートアップ「YUMGO(以下:ユンゴ)」と共同研究・開発した100%植物性代替卵を使用した『ヴィーガンラインナップ』が新宿伊勢丹限定で発売されている。国内初、ユンゴを使用した100%植物性代替卵を使用したヴィーガンパンが発売された。ユンゴとは一体何者なのか。
目次
1.ユンゴとは
・成り立ち経緯
YUMGOは、パリ発本格派ブーランジェリー・パティスリーであるメゾン ランドゥメンヌの創業者であるロドルフ・ランドゥメンヌが立ち上げたスタートアップで、同じくメゾン ランドゥメンヌ創業者でありシェフの石川芳美とともに100%植物性の代替卵を共同研究・開発している。2019年には、第3回European Plant-Based Protein Awardsで受賞もしている。
・理念
地球環境と人々の健康を守るため、植物性由来の食材のより多い食生活へと人々がシフトできるようにするために、植物由来の食品を提供している。
・商品ラインナップ
現在、ユンゴでは、以下の3つの商品を展開しており、全て液状のものをボトルに入れた形で提供されている。
「YUMGO Blanc(植物性卵白)」:公式サイトの商品概要によると、賞味期限は4か月。開封後7日以内で消費することなどが記載されている。100グラムあたり、37,76キロカロリーあり、8,35グラムのタンパク質を保有する。
できるだけ自然な状態を保つために、ヨーロッパ原産の植物性たんぱく質で構成されている。アレルゲンを含まず、野菜100%で、本物の卵と同等の栄養摂取量を実現しているという。
エネルギー源としては、でんぷんを用いており、また麻繊維により、コレステロールの調節や血糖をコントロールしてくれる。さらにオメガ3とオメガ6も豊富に含まれている。アカシア食物繊維により、天然のプレバイオティクス原料を取り込んでおり、肝臓にも良い。
食感を出すためには、ドレッシングやソースのとろみ付けに使われる増粘剤の一つであるキサンタンガムが用いられている。このキサンタンガムは、トウモロコシなどの澱粉を発酵させて作られる。
「YUMGO Jaune(植物性卵白)」:賞味期限は45日間。開封後3日以内に消費することが記載されている。100グラムあたり、165,14キロカロリーあり、7,34グラムのタンパク質を保有する。
エンドウ豆由来のタンパク質を原料としているので、飽和脂肪が少なくなっており、消化にも良い。エンドウ豆でんぷんは、血糖値を抑えてくれるという。
卵の食感を出すために寒天を使用している。また、菜種油を用いることでオメガ3とオメガ9を豊富に蓄えており、さらにビタミンEとビタミンKも保有している。YUNGO卵黄の色を出すために、ニンジンを濃縮したものを用いているそうだ。
25センチリットルのボトルのYUMGO卵黄は13個の卵黄と同等の量である。クレームブリュレ、カスタードパイ、マヨネーズ、カルボナーラなどのレシピにおすすめだそう。
「YUMGO Entier (植物性全卵)」:賞味期限は21日。YUMGO卵黄と同じく、開封後3日以内に消費することが記載されている。
25センチリットルのボトルのYUMGO全卵は5個の卵に相当する。キッシュ、パンケーキ、ワッフル、ペストリーなどのレシピにおすすめだという。
2.ユンゴ、日本への本格輸入をスタート
2021年3月3日(水)に新宿伊勢丹本館地下1階食の食品フロアにオープンしたメゾン ランドゥメンヌの新店舗では、新宿伊勢丹限定でYUMGO(ユンゴ)を使用したヴィーガンラインナップが登場した。
「ヴィーガンメロンパン(YUMGO(ユンゴ)を使用した100%植物性のメロンパン)」:
価格:各1個 519円(税込)
100%植物性のブリオッシュ生地を100%植物性材料で作ったクッキー生地で包んでいるという。写真の通り、フランボワーズ・抹茶・バニラの3種類の味がある。日本ならではのメロンパンをフランス風に仕上げたということだ。
「ヴィーガンプレドッグ(大豆由来の代替肉を使用した100%植物性のプレドッグ
)」:価格:1個746円(税込)
100%植物性のブリオッシュ生地に、大豆から作られた代替肉のパテを挟みヴィーガンチーズをまぶして焼き上げた。ヴィーガンとは思えないボリュームと植物性バターが香る惣菜パンに仕上げたという。代替肉のパテだけでなく、ドライトマトのオイル漬け、ヴィーガンチーズ、パセリもサンドされている。代替肉のパテは自家製のマリネ液に漬け込まれたあとオーブンで焼かれているそうだ。また、表面には白胡麻がまぶされている。*1
3.まとめ
昨年の新宿伊勢丹のメゾン ランドゥメンヌのオープンに伴い、日本でも植物性代替卵を使用したパンを消費者が手にすることができるようになった。プラントベースの食品が世界的に広まるなか、日本でも、今回のように様々な形でプラントベースの食品を手にすることができるようになることに期待したい。
参考サイト:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000068697.html
https://www.land-and-monkeys.com/
*1:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000068697.htm