Nestlé、セルビアに植物性食品工場を建設!

Nestlé(ネスレ)は、6,700万スイスフラン(7,300万米ドル、約85億円)を投じて、セルビアに植物性食品工場を建設することを明らかにした。


オレンジ色の部分がセルビア共和国(引用元:外務省(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/serbia/index.html))

 工場の敷地面積は18,440平方メートルで、2012年から操業しているスルチンの既存ネスレ工場の近くに建設される予定だ。

 新施設は、スイス企業のGarden Gourmet(ガーデングルメ)シリーズの生産に使用され、商品は主に他のヨーロッパ市場へ輸出される。


引用元:Garden Gourmet

 ネスレによると、建設の第一段階はすでに完了し、最終的な完成予定は今年の最終四半期である。稼働開始後は、年間12,000トンの生産能力を持ち、330人の従業員を雇用する予定だ。現在、ネスレはセルビアの既存工場と本社で550人を雇用している。

 ネスレの南アドリア海地域担当ゼネラルマネージャーであるMarjana Davidovićは「私たちは、グリーン基準に則った最も近代的な工場を建設し、330名の新しい従業員への門戸を開いている。地域経済の継続的な支援のために、地元のサプライヤーとのネットワークを拡大している。17年前にネスレがセルビアに進出したとき、そこに留まることは明らかだった。」と述べた。

 新工場で製造された製品は、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、スペイン、英国に輸出される予定だ。同社の広報担当者は、セルビアでも小売店や外食産業のチャネルを通じてGarden Gourmet(ガーデングルメ)シリーズが販売されているとJust Foodに語った。

 英国向けのGarden Gourmet製品はチェコ共和国で生産されている。ネスレによると、新工場は生産能力を増強するためのもので、欧州の既存施設に取って代わるものではないとのことだ。

 ネスレは2011年、セルビアの食品・飲料メーカーCentroproizvodが所有していた工場を譲り受け、同社の有名なローカルブランドCの生産を継続するとともに、Thomy、Maggi、Nestlé Professional製品の生産も開始した。


引用元:Nestlé

 先月発表された2021年通期決算後のアナリストとの電話会議で、ネスレの植物由来の食品への取り組みについて、マーク・シュナイダーCEOは、代替肉製品の「良好で力強い2桁の有機的売上成長」について語った。

「私は、専門分野への進出が実を結んだと考えている。私たちは、バーガーパーティやチキンピースといった単純な商品を提供するだけでなく、例えば、ツナやエビといった植物由来の代替食品といった特殊な商品にも取り組んでいる。また、植物由来の高品質な食材を使用した惣菜もますます増えている。」

 同社は、2020年後半にHarvest Gourmetブランドを立ち上げた中国を含む、世界中の市場に植物由来の製品を広げている。

  

まとめ

 世界的な大手食品企業であるネスレが植物性食品工場を建設するというのは、それほど植物性食品の需要が高まっているということであろう。ネクストミーツも新潟県に植物性食品工場を建設中である(2022年夏頃稼働開始予定)。今後、植物性食品がより一層美味しくなり、供給量が増えて価格が下がり、より一層身近なものになることを願う。

参考文献

https://www.just-food.com/news/nestle-to-build-plant-based-food-factory-in-serbia/

    

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