植物性「豚肉」 2030年までに売上が1.1兆円に
| 市場調査会社のFuture Market Insights(FMI)によると、世界の植物性豚肉市場は2030年までに現在の約125億円から約1.1兆円規模に拡大するとの予測を発表した。およそ9倍に及ぶ市場の成長は、畜産業に関わる動物福祉への関心や、家畜生産に伴う疫病への感染に対する不安意識が消費者の間で高まっていることに起因すると思われる。
FMIの最新報告書、Plant Based Pork Market(植物性豚肉市場の動向)では、特にCOVID-19パンデミック下で、植物性の豚肉を一層多くの消費者が買い求めていると説明している。中でも欧州の市場規模が一番大きく、植物性豚肉市場全体の42.9%を占めている。
「動物福祉の団体やそれに関わるコミュニティによる啓発活動の数々が、市場拡大の大きな要因になっている。」とFMIのトップアナリストは話す。
「これと同時に、より環境に配慮した生活スタイルを取り入れようとする社会傾向と重なり、消費者を従来の食肉から植物性の代替肉へと向かわせている。」
FMIは、ビヨンド・ミート、インポッシブル・フーズ、メープル・リーフ・フーズ(Maple Leaf Foods)、トーファーキー(Tofurky)などを植物性豚肉を扱う代表的な企業として挙げている。
植物性の牛肉が大きく人気を博す中、複数のブランドが植物性豚肉の開発で今年著しい進化を遂げている。有力企業のインポッシブル・フーズは、インポッシブル・ポーク(タイムズ紙 2020年の発明トップ100にも選ばれた)を今年1月にバーガー・キングで販売し始めた。
同社と肩を並べるビヨンド・ミートも、その足取りを追ってきた。ビヨンド・ミートは先月、植物性豚肉製品を中国の消費者向けに発売し、先行して上海の5つのレストランで提供された。そしてさらに、先月10日にはヴィーガン・ソーセージをピザハットで提供し始めている。これは全米のピザチェーン店でも初となる、ヴィーガン肉のトッピングとなった。
参考サイト:https://vegnews.com/2020/11/plant-based-pork-sales-will-surge-to-10-6-billion-by-2030