マックプラントだけじゃない! 世界の植物性マクドナルド商品
|先月、世界最大のファストフードチェーンのマクドナルドが、代替肉を使用したオリジナルバーガー「マックプラント」を来年発売すると発表し、大きな話題となった。この、ありそうでなかったマクドナルドのプラントベース商品の開発発表から、社会からはこんな疑問が絶えないー私たちはマックプラントをいつ口にできるのだろうか!?
端的に答えるとー2021年のいつか。
ただ実際には、マックプラントはマクドナルドにとって初めてのヴィーガン、ベジタリアン商品ではない。ここからは、そんな世界のマクドナルドにおけるプラントベースの人気ラインナップをいくつか紹介する。
1. ベジ・デラックス・バーガー
まず初めに紹介するのは、UAE(アラブ首長国連邦)のマクドナルドで今や定番化している「ベジ・デラックス・バーガー」。マクドナルドUAE秘伝のソースが使われたスター商品だ。
この秘伝のソースは、タンドリーソースがベースとなっている。香辛料で程よく味付けされ、香ばしく揚げられた豆類を原料とするベジ・パティに、この秘伝のソースが絶妙な辛さを加えている。おなじみのスライスされたトマト、千切りされたレタスと玉ねぎがともにトッピングされている。
また、マクドナルドUAEで使用されている原料は全てハラール認証を受けている。地域民の食スタイルにしっかり配慮したサービスだ。
2. ベジ・ディッパーズ
次に紹介するのは、ベジ・ディッパーズ。グージョンのような形をしたこの商品は、グルテンフリーであることでも高く評価されている。
主な原材料は、黄色エンドウ豆、米粉、ひよこ豆粉、アマランス粉、コーンスターチ、テフ粉、そしてドライトマトを使ったペストソースだ。
なお、このベジ・ディッパーズはイギリスのマクドナルドで販売されている。
3. ベジ・マックスパイス
3つ目はこちら、ベジ・マックスパイス。2017年にノルウェーで発売された商品で、主役となるサクサクのパティはインゲン豆を主原料としている。
パティは、カイエンペッパー(唐辛子の一種)、トマトパウダー、クミンで味付けされ、定番のゴマが振られたバンズの間に挟まれている。チーズ抜きで注文すれば、完全なヴィーガン商品としても楽しめる一品だ。
またそれ以外にも、ベジタリアン・マックフィースト、ベジタリアンナゲットといった商品もある。(詳しくはこちら)
4. マック・ヴィーガン
なんとなんと、驚くべきことにすでにヴィーガンバーガーがとある国のマクドナルドで提供されている。それがこちら、フィンランドのマクドナルドで販売されているマック・ヴィーガンだ。こちらの商品は100%植物性のヴィーガン対応のハンバーガーで、パティはもちろんソース含め動物性原料を一切使用していない。フィンランドは北半球の国で地球温暖化の影響を日常の中で感じやすく地球環境への意識が高いこともあり、このような地球環境への負荷が少ないヴィーガン商品が提供されている。
またそれ以外にも、クラシックマックラップヴィーガンやファラフェルバイツなど、ヴィーガン対応のメニューが6種類もあるそうだ。(詳しくはこちら)
以上、世界の植物性マクドナルド商品4つを紹介してきたが、いずれもマック・プラントのように通常の動物性商品に似せた商品とは少しかけ離れている。それぞれ世界各国で人気商品として定着しているが、今世界が求めるマクドナルドのプラントベース・バーガーはまだ誰の口にも行き渡っていないようだ。
しかし世界中の様々なマーケットで消費者の要望に応えてきたことが、この最新のプロジェクトの立ち上げおよび実現につながったと言えるだろう。
なお先月11月の投資家向け発表会で、マクドナルドのインターナショナル・プレジデントのイアン・ボーデン氏は、
「最新の顧客需要を把握する上で、世界のいくつかのマーケットで自社のプラントベース商品をテスト販売してきた。それらの教訓をもとに、私たちはマックプラントという、定番メニューの中のプラントベースオプション第一号となる商品の開発を進めてきた。
マックプラントは、マクドナルドのために、マクドナルドによって開発される商品だ。将来は、マックプラントのラインナップをさらに拡大し、バーガー、ナゲット、朝食用サンドイッチのジャンルで様々な商品展開をしていきたい。」とコメントを残している。
※なお、マックプラントについては以下の記事でも書いている
参考サイト:McDonald’s McPlant Isn’t The Fast Food Giant’s First Vegan Sandwich