【実食レビュー】台湾スタバでビヨンド・ミートにトライ!
|今回は、台湾のスターバックスで食べた、ビヨンド・ミートが入った商品のレビューをお届けする。
目次
1. 台湾のスターバックスについて
ラグジュアリーな雰囲気や丁寧なサービスで人気のスターバックスだが、その人気は台湾でも高い。むしろ日本以上かもしれない。
台湾でセブンイレブン等を運営する統一企業グループ傘下にあるスターバックス。台湾全土で約480店舗を展開し、昨年2019年の営業収入が114.88億円(約421.28億)、国内により多くの店舗数を持つコーヒーチェーンLouisa Coffeeの2.8倍以上の売上であった。
以前の記事で中国スターバックスの米ビヨンド・ミート、香港オムニポーク、スウェーデンのOatlyを使った製品を紹介したが、台湾でも2020年9月から「星風格蔬食」というキャンペーンの元Beyond MeatやOatlyを使用した商品の販売を始めている。
これは台湾のベジタリアンの人口が250万人と推定されていることや、環境・動物愛護の理由から年々その割合も増加傾向にあることが今回のキャンペーン発足の理由となった。
台湾のスターバックスではアジアの中でも早く、昨年2019年9月からOatlyの提供を開始していたものの、Beyond Meatを取り入れたのは中国よりも後となった。
2. 星風格蔬食キャンペーンとは?
星風格蔬食キャンペーンは、ベジタリアン・ヴィーガン食の実践を促し環境にやさしい社会づくりを目指して行われ、これらの商品発売とともに期間限定でLINEでアンケートに答えて友達にシェアをするとOatlyがもらえたり、台北市・高雄市でOatlyの試飲ができるワークショップなどを設けたり等購買を促していた(現在は終了)。
牛乳をOatlyや豆乳に変更するとビヨンドミート商品が割引になるサービスもあった。
3. 商品ラインナップ
台湾ではOatlyをドリンクの牛乳代わりに使用しているだけではなく、トーストにも使われ提供されている。
昨年のOatly販売開始以降、台湾人の中でオートミルクはとても身近で人気なものとなり筆者の周りでもベジ・ノンベジ関わらずOatlyを好んで頼む人が多い。
実際に、台湾スターバックス商品部の孫秀蕙部長は植物性ミルクを使った商品は全体の売り上げの10%を占めており、2021年には15%に増加することを見込んでいると言う。
また彼は今後台湾の植物性商品開発において異なるテイストを持った台湾人の需要に応えるのはもちろん、様々な食生活に合った商品の提供が必要であると述べた。
例えば台湾人は朝よくパンを食べるのでOatlyを使ったサンドウィッチ、お昼にはもう少しボリュームのある温かい食事としてパスタ等、消費者の動向を考慮されたメニューである。
上記メニューの他にも、当初はBeyond Meatballsを使ったサンドウィッチやOatlyを使ったトーストのみの販売も行っていたが、現在それら2点は発売中止となっている。
この日は2種類のBeyond Meat商品が販売されていた。筆者は左側のパスタを購入。
Oatlyのサンドウィッチは品切れ中だった。
今回は特に、ラベルにもメニューにもベジタリアン・ヴィーガンの表記はなく実際にスタッフに尋ねるか、問い合わせをしなくては完全植物性かどうかがわからない状況であったのでその点ではあまりベジフレンドリーではない。
※結果、ペンネのみヴィーガンで他はベジタリアン。
4. 実食レポ
<<製品情報>>
品目:蔬食肉醤義太利麺(ビヨンドミートボロネーゼペンネ)
価格:220NTD(約790円)
使用されている代替肉:ビヨンド・ミート
台湾スターバックスの軽食は上記のように耐熱皿で提供されることがあるので店内でのみ食べられる商品もいくつかある。
その他サンドウィッチやケーキ等はお持ち帰りが可能。
このボロネーゼペンネの中にはビヨンドソーセージを輪切りにしたようなものが2つだけ入ってる。Beyond Meat Sausageは台湾で4本入り599NTD(約2,150円)で販売されているのを考えても、このパスタに入っている量を考えると一皿800円は高く感じる。
ちなみに同じオーブン料理として販売されていた実際の豚肉を使ったラタトゥイユ(パン付)は200NTD(約720円)とBeyond Meat商品と比べると低めの価格であった。
ビヨンドソーセージの味はというと、ちょっと油っぽい。言われず食べたらフェイクミートと気づかないかもしれない。
スライスされたソーセージ以外にも、パスタソースに細かいミンチ状のフェイクミートも入っていた。
結構にんにくと玉ねぎの味が強かったので、宗教上五葷を避けている人のためには売り出していないのだとわかった。
持ち帰り不可のため店内で食べたのだが、電子レンジで温めてはいたものの中が冷たくて残念であった。
また、冷蔵庫の中でパスタがカチカチになるのを防ぐためなのか、全体的にとても油っぽく量自体は少ないものの、一皿食べ終わるころには少し胃がもたれた。
5. まとめ
スタバにベジオプションがあるのはうれしい反面、味はまだまだ改良が必要であると感じた。量に対して値段も高く、他にたくさんのベジオプションが身近にある台湾では、わざわざスターバックスで食べる必要はないように感じた。しかしながら大手人気コーヒーチェーンスターバックスが植物肉を導入し始めたことは、台湾でも続々と人工肉の需要が増えてきていることを証明している。
スターバックス台湾マーケティング部長李偉義氏によると、今後地元の植物肉食品メーカーとの連携も視野に入れているそうなので、今後も台湾スターバックスの植物性商品開発は盛り上がりを見せ続けるであろう。
参考サイト
https://www.starbucks.com.tw/products/food/plantbasedfood.jspx
https://www.businesstoday.com.tw/article/category/80392/post/202007020003/
https://www.taiwannews.com.tw/ch/news/4010161
https://www.bnext.com.tw/article/59268/starbucks-taiwan-delivery